国本伊代『メキシコの歴史』

やっと届いた国本伊代『メキシコの歴史』を読み始める。
著作者の名前から判断するとオバサンの様だがオッサンかもしれない。
今のところ性別が判断出来ない。
しかし学者とか評論家の書く文章ってどうしてこう退屈でツマラナイのだろうか?
数頁も読まない内に深い眠りに誘われる。
通読するのに苦痛を伴う本だ。
ただこの著者はずっと英語で論文を書いていたようで
文章は簡潔でわかりやすく、構造的にも問題がないようである。

と思っていた矢先に…たった10頁程読んだ頃にその期待は崩れる。

11Pでこの著作者の西洋偏重主義的な思想が早くも露見してくる。
”このようにして、アメリカ大陸はヨーロッパ中心の世界に初めて登場した。”
というコロンブスに触れた章の一文だ。

「ヨーロッパ中心の世界」…コロンブスの時代に何処の誰がどうやって
世界の中心がヨーロッパだと決めたのだろうか?
またその事をみんな認知していたのだろうか?
この一文は著作者の思想を端的に示しているが
文章の意味するところもかなり曖昧である。
どの様にも受け取れてしまう。

この著者は一度本多勝一の『マゼランが来た』を読むべきだと思う。