自分自身懐疑的

西海岸は異常に乾燥している。
人間関係も同様にドライだ。
だが空港で日本人の塊に出くわすとあの独特の匂いを感じた。
それは一種の黴の匂いとでも言えようか。
本来日本人は無臭の民なのであるがどことなく共通的な黴の匂いを感じた。
勿論それらは一瞬で認識しそして一瞬で消え去るのであるがそれ由記憶として強く残ってしまうのである。
そして大半の日本人には先ず先に鬱陶しさの方を強く感じてしまう。
日本に帰っていい点は1.日本語の理解するにはそんなに苦労を伴わない2.食事が美味しい。
たったこの2点だけである。
久々に日本の道を運転する。道は清潔で整っているが信号はやたらと長時間切り替わらないし、高速道路の流れも緩慢である。なんだか血の流れが止まっているように感じる。
その癖どの道もチューブの中を通るように逸脱を許されない。まぁ途中トンネルばかりの移動であったので特にそう感じたのかもしれないがそれにしても閉塞感しか感じることができない。脇道に逸れる事など許されないのである。勿論決められたところでは休憩は取れるがそれは決して逸脱ではないのである。
この先こんな国で生活していけるのであろうか?
と自分自身に対して懐疑的である。