黒山羊疑惑
出来の悪い困った君に一年ほど前から日記を書かせている。
一年経過してもあまり進歩は見られないが少しくらいは
心の動きが見える様になった。
勿論それは日記と呼べる代物ではないが継続させようと色々な策を講じている。
或る日その出来る悪い困った君と幼子が喧嘩したらしい。
先ずは困った君の供述:
些細な事で幼子と喧嘩になり気がつくと日記の数ページが破られていた。
残った破片は切り取って綺麗にした。
(何ページ破られたのか供述はかなり曖昧)
困った君の脳味噌の使用率ははっきり言って鶏程度なので
ここまでの記憶を辿るのに3時間もかかった。
困った君は何時頃破られたのかも判然としていない。
次に幼子を呼んで取り調べを行った。
ある日の月曜日に突然黒山羊がやって来て、
困った君の机の上にあった日記帳を食べて去って行ったという。
遠いところを見ながら幼子は2〜3分でこれらの供述をした。
そしてその黒山羊の名前は「うんこちゃん」だとも言う。
疑惑は解明されていないがやはり具体的な供述をする側の
方を信頼したいと思う。
この疑惑解明に向けて更なる調査をしないとならない。