Red wine, red blood and me

蒸し暑い。
段々と髪の毛の伸びる速度が速くなっている。
朝6時に不快な電子音で目覚める。
すぐに排泄をしないと膀胱が破裂する。
まだ絶望劇場の駐車場だ。
土手を走りアジトも戻る。
トイレに駆け込み取り敢えず出すものを出す。
シャワーを浴び、洗濯をし、少し横になってから、洗濯物を
干し、また絶望劇場方面へ。
競馬鹿連中の車や自転車で大渋滞なのである。
ギリギリにヘア・デザイナー宅に滑り込み、
珈琲を頂く。そして予定どおり髪を切ってもらう。
最近は一ヶ月持たない。
約4週間くらいの感覚である。
頭の形が悪いのでおっさんには任せられないのである。
胆力のある姐さんにしか切ることが出来ない特殊カットなのである。
20年くらいの付き合いなので何も言わずとも気持ちよく切ってくれる。
頭をいじられることはお尻の穴を見られるくらい恥ずかしいことであった
のである。昔はそうだった。今はどうでもいい。
ただ自分が不快でなければそれでいい。
最近は2週間くらいでまた不快になる。
頭の上の髪を指で挟み、指より出てきたらもう切り頃なのである。
世間様より隔絶出来る身分になったら真っ先に丸坊主にしたいと
思っている。今はまだ夢なのである。
髪の毛だけが元気で成長を続けている。
それにしても兄ちゃんで髪の毛伸ばしている連中は鬱陶しい。
会議で前に座った兄ちゃんがロンゲだったら、こんなねぇちゃん何処から
来たのだろうか?と思ったりする。後ろ髪が肩にかかった連中なんて
やっぱり相容れる事が出来ない。お前はリック・ジョン子か?
とか思う。まぁ外観なんて本来はどうでもいい事なのだが。
でも、まぁ、個人的に、生理的な嫌悪感が先にくる。
これは好き嫌いの問題だけの話である。
肩にかかったロン毛を三編みにでもしてやろうか?
それともポニー・テールにしてやろうか?とか思うこともある。

それにしても蒸し暑い。
血が騒ぐ。
ほとんど人気のない劇場で一日過ごす。
ひたすら焼肉が食べたくなった。
意味もなく暴れたくなった。
暴力的な疼きが蘇る。
全てを破壊して燃やし尽くしたい衝動に駆られる。

戦争の根源的な理由はこんなところにあるのだろう。
元々諍いや争いに理由は無い。
後付けの大義名分がでっちあげられるだけだ。

難しい屁理屈を言ったところで我々は所詮動物なのである。