トマス・ラッグルス・ピンチョン
北米モノの作家・小説・映画に関しては
ヘンリー・チャールズ・ブコウスキー(Henry Charles Bukowski)
から拡大するつもりは無かったのだが。
トマス・ラッグルス・ピンチョン(Thomas Ruggles Pynchon)という作家及び
『LAヴァイス』 Inherent Vice という作品及び映画を知ってしまった。
少し前には
『ヴァインランド』 Vineland の入手を求めたが、リアル本屋には在庫が無かったので
見送った経緯がある。
その時はこの作家の存在など全然知らなかったから、偶然の出会いである。
地球は随分と狭くなったような気がするが、世界はまだまだ広く
知らないことばかりなのである。
世界文学全集【全30巻】河出書房新社
新潮クレストブックと張り合っているように見えるのが
河出書房新社の本である。
池澤夏樹の著作自体は読んだことが無いし、今後も読むことは無いと思うが
全集は観ているだけで楽しい、
全部入手して並べる様な趣味は無いが、近年少しずつ入手して、少しずつ読んでいる。
ただ、どれもこれも結構分厚くて重いので、なかなか持ち運んで読む気には
なれない。文庫本化してくれたら全部まとめて手に入れるのだが。
当然全て読んだわけでもないが、傾向的に翻訳としては上質だと思う。
特に短編コレクションを適当にランダムに読み散らすのは
本当に至高の時間である。
(なかなかそういう時間を得る事が出来てないのだが)
この全集はたまたま京都で「オン・ザ・ロード」が出たばかりで
偶然入手したのがきっかけだった。
同じ本の文庫本も手元にあったが、どちらもまだ読めていない。
別の翻訳者の文庫本もかって挑戦したが、翻訳がひどすぎて
すぐに捨てたと思う。
(そういえば映画もどこかにある筈なのだが、いつかゆっくり観てみたいと
思いつつ…何年経ったことだろうか?)
『存在の耐えられない軽さ』は集英社「ヴァインランド」トマス・ピンチョン版のが出てすぐに手元にやってきたが
途中まで読んで止めてしまった。映画も途中で止めたままである。
千野栄一訳『存在の耐えられない軽さ』(集英社)を
先日久々に数頁読んでみたが、やはり面白い。これは多分1993年頃に出た初版の筈。
先日久々に西海岸のLAでトマス・ピンチョンの「LAヴァイス」という小説(と映画)の
存在を知った。偶然先日「ヴァインランド」トマス・ピンチョンも入手リストに上がっていたが
最近のリアル本屋にはなかなか在庫が無く諦めた経緯がある。
読みたい本、観たい映画の残り本数と自分の残りの人生と比べると
残りの人生の方が遙かに少ない。
だからこそ出来るだけ上質な作品だけに絞りたいのだが…まだまだ
屑やカス作品をつかまされる。
池澤夏樹=個人編集 「世界文学全集」【全30巻】河出書房新社 2007-2011年
1-01「オン・ザ・ロード」ジャック・ケルアック 青山南訳
1-02「楽園への道」マリオ・バルガス=リョサ 田村さと子訳
1-03「存在の耐えられない軽さ」ミラン・クンデラ 西永良成訳
1-04「太平洋の防波堤/愛人 ラマン/悲しみよ こんにちは」マルグリット・デュラス 田中倫郎・清水徹訳/フランソワーY・サガン 朝吹登水子訳
1-05「巨匠とマルガリータ」ミハイル・ブルガーコフ 水野忠夫訳
1-06「暗夜/戦争の悲しみ」残雪 近藤直子訳/バオ・ニン 井川一久訳
1-07「ハワーズ・エンド」E・M・フォースター 吉田健一訳
1-08「アフリカの日々/やし酒飲み」イサク・ディネセン 横山貞子訳/エイモス・チュツオーラ 土屋哲訳
1-09「アブサロム、アブサロム! 」ウィリアム・フォークナー 篠田一士訳
1-10「アデン、アラビア/名誉の戦場」ポール・ニザン 小野正嗣訳/ジャン・ルオー 北代美和子訳
1-11「鉄の時代」J・M・クッツェー くぼたのぞみ訳
1-12「アルトゥーロの島/モンテ・フェルモの丘の家 」エルサ・モランテ 中山エツコ訳/ナタリア・ギンズブルグ 須賀敦子訳
2-01「灯台へ/サルガッソーの広い海」ヴァージニア・ウルフ 鴻巣友季子訳/ジーン・リース 小沢瑞穂訳
2-02「失踪者/カッサンドラ」フランツ・カフカ 池内紀訳/クリスタ・ヴォルフ 中込啓子訳
2-03「マイトレイ/軽蔑」ミルチャ・エリアーデ 住谷春也訳/アルべルト・モラヴィア 大久保昭男訳
2-04「アメリカの鳥 」メアリー・マッカーシー 中野恵津子訳
2-05「クーデタ」ジョン・アップダイク 池澤夏樹訳
2-06「庭、灰/見えない都市」ダニロ・キシュ 山崎佳代子訳/イタロ・カルヴィーノ 米川良夫訳
2-07「精霊たちの家」 イサベル・アジェンデ 木村榮一訳
2-08「パタゴニア/老いぼれグリンゴ」ブルース・チャトウィン 芹沢真理子訳/カルロス・フエンテス 安藤哲行訳
2-09「フライデーあるいは太平洋の冥界/黄金探索者」ミシェル・トゥルニエ 榊原晃三訳/J・M・G・ル・クレジオ 中地義和訳
2-10「賜物」ウラジーミル・ナボコフ 沼野充義訳
2-11「ヴァインランド」トマス・ピンチョン 佐藤良明訳
2-12「ブリキの太鼓 」ギュンター・グラス 池内紀訳
3-01「わたしは英国王に給仕した」ボフミル・フラバル 阿部賢一訳
3-02「黒檀」リシャルト・カプシチンスキ 工藤幸雄/阿部優子/武井摩利訳
3-03「ロード・ジム」ジョゼフ・コンラッド 柴田元幸訳
3-04「短篇コレクション Ⅰ」コルタサル他
3-05「短篇コレクション Ⅱ」A・グリーン/G・トマージ・ディ・ランペドゥーサ他
苦海浄土 石牟礼 道子 著
『突然ノックの音が』
これもまた新潮クレストブック。
(先日手に入れた)
昨日から『突然ノックの音が』を読み始めた。
短編の中でも一編一編がかなり短く、重くて、深い。
ゆっくり、じっくりと味わえる本なのだが、やがて終わりがやってくる。
残念!
読むのが苦痛な本と、読み終えたくない本と両極端な近年。
『突然ノックの音が』
エトガル・ケレット/著 母袋夏生/訳
イスラエルを代表する人気作家による驚きと切なさとウィットに満ちた38篇。
人の言葉をしゃべる金魚。疲れ果てた神様の本音。
ままならぬセックスと愛犬の失踪。
噓つき男が受けた報い。
チーズ抜きのチーズバーガー。
そして突然のテロ――。
軽やかなユーモアと鋭い人間観察、そこはかとない悲しみが同居する、個性あふれる掌篇集。
映画監督としても活躍する著者による、フランク・オコナー賞最終候補作。
ヴォルテール、ただいま参上!
新潮クレスト・ブックと言えば、諸般の事情で
『ヴォルテール、ただいま参上!』を読んだ。
まぁこちらの知識・教養が足りていないのが原因かもしれないが、
メーカ(出版社)の宣伝文に書かれているほど面白くも無く、
訳文もいいものだとは思わなかった。
書簡のやり取りの箇所は、本当にその味を理解することも出来なかったので
容赦なく読み飛ばした。
この本は読後すぐに捨てた。
ハンス=ヨアヒム・シェートリヒ/著 松永美穂/訳
偉人たちの知られざる素顔。
笑いと驚きに満ちた新しい歴史小説。
華麗なる女性関係。
泥沼の金銭トラブル。
国々を股にかけての逃避行。
思想家ヴォルテールとプロイセン王フリードリヒ二世の間には、恋にも似た熱い友情と、壮絶な駆け引きがあった――。
実在のできごとを丹念に追いながら、鋭い洞察と巧みな構成で偉人たちの姿を鮮やかに描き出す。
ドイツのベテラン作家による、新しい歴史小説。
リュドミラ・エヴゲーニエヴナ・ウリツカヤ
近年、ゆっくりじっくりを小説を読むことが出来ていない。
数行読むと眠くなってくる。
映画もそうで、最初の方で面白くなければすぐに寝てしまう。
長い映画も駄目。
せいぜい80分(1時間20分)が限度。
余程面白い作品でいともたない。
目が疲れてくるので仕方がない。
目も賞味期限・耐用年数があるのだろう。
新潮クレスト・ブックスのシリーズはなかなか渋い本が多い。
わけのわからないこねくり回した日本語の小説より
論理的で破綻をきたしていない綺麗な翻訳文を読むのは気持ちがいい。
(とんでもなくワケノわからない下手糞な翻訳文もまだまだ沢山あるが…
とくになんとか大学の教授やらが訳した文章は酷い。多分本人も意味が分かっていない)
リュドミラ・エヴゲーニエヴナ・ウリツカヤの
『ソーネチカ』 沼野恭子訳 新潮クレスト・ブックス 2002
はもう拾年以上積読本だった。
この度、かなりの書籍を捨てた。
その際に何故かこの『ソーネチカ』はゴミ箱から取り出して読んでみた。
まぁなかなかの作品ではあったが、話としてそんなに面白くは無かった。
先日本当にほんの束の間”娑婆”に出た際(それも煩悩殿との待ち合わせ時間までの間)
に
『女が嘘をつくとき 』 沼野恭子訳 新潮クレスト・ブックス 2012を手に入れ
先日移動中にゆっくり、じっくりと読んだ。
そんなに期待はしていなかったが、翻訳も話も良かった。
ソ連、新旧ロシア時代の雰囲気を間接的に味わえるのが良かった。
まだ次の翻訳本があるので、順番に読んでみたい。
(絵本もあったのでそれは既に手元にある)
『それぞれの少女時代』 沼野恭子訳 群像社ライブラリー 2006
『通訳ダニエル・シュタイン』上下巻 前田和泉訳 新潮クレスト・ブックス 2009
『クコツキイの症例』上下巻 日下部陽介訳 群像社 2013
今年もすっかり夏が終わってしまった。
地元の麦酒祭の日
結局現地合流組も含めて8名での遠征となった。
麦酒祭だと言うのに
「麦酒は腹が膨れる云々」と文句を言う長老がいて、
みんなベロベロになってから旧市街で催されていたワイン祭に行った。
そこでも長老が魚介類を食べたい、とか言い出して深夜に海鮮料理屋に行った。
そしてまるでロシアンルーレットの様な生ガキを食べた。
久々にひどいシロモノだった。
食べた瞬間に臭い、吐き気を催すような生ガキだった。
でも幸いにも誰も中毒にならなかった。
その海鮮料理屋の次にまたワインを呑みに行った。
場所を移す度に人数は減ってくるのだが…残っている連中はみんな元気だ。
後日の葡萄牙調理屋
結局8名が集結した。
緑ワイン、白ワイン、赤ワインをみんなガブガブ呑んで、ガンガン食べる。
夜中にカクテルバーに寄って帰る。
みんな泥酔状態。
GT(グランド・ツーリング)
計8泊9日の夏旅が終わった。
手元のメモが出鱈目なのだが、大体3,500Km(後日確認要)の旅だった。
最初と最後には少し気合いを入れて走ったが、途中で全然運転しない日が
あったり、それ以外は3時間程度しか移動しない旅だった。
地元に戻ってみるとすっかり夏は去り、20度以上温度が下がり
ずっと氷雨が降っている。
嗚呼! 今年もすっかり夏が終わってしまった。