『ラスト・エンペラー』

テレビで偶然『ラスト・エンペラー』を観た。
途中でCFの入らない素晴しいテレビ局番組だった。

当時は最初の中国旅から帰ったばかりでまだまだ
中国熱が冷めてない時に映画館でこの映画を観た。

それからしばらくして北京に行くことになり
天安門広場紫禁城を実際に見てみた。

紫禁城を歩いていると皇帝になってみたい人間の心理と
またそれとは相反するこれらの豪奢な建物や独占的な
立場や制度を全て破壊したいという原始共産主義的な
心理のその双方を想像することが出来た。

見終わってから清朝末期から中華人民共和国成立までの
ことを久々に文献を再読し再認識をした。
しかし肝心の文化大革命についての文献が無いことに
気が付いた。
当時はなんとかく理解していたのだがやはり記憶から
それらのことは消え去っている。
人間とはなんと愚かな者か。

しかし旧体制側の人間を再教育する新制中国の度量の広さもさることながら
元々皇帝の人間を再教育して普通の人民にしたところで
なんだかなぁ、と思った。
いっそのこと斬首刑にした方が本人のためではなかったのか?と思う。
日本の昭和天皇も戦争責任を取っていないし。
映画に出て来る宦官と宮内庁の連中とかその取り巻きとかのことを
連想してしまった。
ここでは政治観をこれ以上記すのはよそう。
目的がそこにないからだ。