『無理心中日本の夏』
『無理心中日本の夏』という作品を観た。
監督は大島渚。
昔もっと若いころはこの監督の作品は好きにはなれなかった。
しかし昭和42年頃にこんな作品を公開しているとは
今まで知らなかった。
大島渚はやはり若い頃は天才だったのでは?と思う。
一般人の私がいくらそんな事を断言しても仕方の無い話だが。
ネジ子という18歳の女を演じるのは桜井啓子(新人)とある。
豊満な肉体で男を求めるネジ子は、死にたがっている男
(佐藤慶)を海岸へ誘った。…以下略…という話だ。
途中で17歳の高校生役で田村正和が出ているが晩年より随分と
目が細い。多分若い頃に整形したのだろうと思う。
確かにこの桜井啓子という女優は豊満な肉体ではあったが
はっきり言って醜女だった。
大半の役者が台詞棒読みで途中の効果音も古くさいが
映画としてはなかなか良く出来ていた。
大島渚も若い頃こんな作品を撮っていたのになぁ、と思う。
まだまだ邦画の世界に随分と活気があった頃の作品だからだと思う。
テレビが普及してから何もかもが陳腐化してしまった。
嘆かわしい事だ。