プロレスに関する話
プロレスはエンターテイメントでありショーであり真剣勝負である・・・
どれもこれも当たりである。
相手の技を受けてそれでもダウンしないところに凄みがある。
中には出来レースがあったり善玉があったりヒールがあったり
役割分担がある。
現在アメリカを牛耳っているビンス・マクマホンがうっている興行は
完全なるエンターテイメントである。
この手の議論は朝までかかっても結論が出ない。
間違えてはいけないのはプロレスは職業的なレスリングであり、
喧嘩ではない、ということである。
それなりのルールというのは存在する。
そして怪我をしたらお互いにまずいので怪我をしないことが前提である。
それを八百長と言い切る人がいるが、八百長とはまた意味が異なる。
私達が愛したプロレスはやはりアントニオ猪木やジャイアント馬場が全盛の頃のプロレスで一番凄みを感じたのはやはりブルーザー・ブロディである。
そして当時は長州力の考え方や生き方に傾倒していた。
当時の悪役は本当に無茶苦茶した連中である。
ザ・シークやタイガー・ジェット・シン、それにアブドーラ・ザ・ブッチャーが暴れまわっていた頃の話である。
ブッチャーは年末の最強タッグ戦でテリー・ファンクにフォークを突きつけた。それはプロレスであり喧嘩であった。
あまりの凄惨さにテレビ中継は一時中断した。
その頃渋谷か新宿だかでアントニオ猪木と(当時の奥さんであった)倍賞美津子に襲い掛かったのがタイガー・ジェット・シンである。
その後で猪木はシンの腕をへし折った。
あそこまでやるとそれはプロレスではなく喧嘩である。
出来レースではあそこまでやれない。
だから当時のプロレスは男として人間としての凄味に満ちていた。
勿論今のプロレスとは違う。
だから真の格闘技は?という昔からの命題にこだわり色々な形態の
格闘技が雨後の竹の子の様に現れては消えている。
でもどれもこれも今一である。
やはり真剣勝負をしたらプロレスが一番だと今でも思っている。
一番強いのはやはりブルーザー・ブロディだと今でも思っている。
でもやはりブロディでさえナイフで刺されたら死んでしまった。
プロレスは暴力とは違うのである。