『チェコスロバキアめぐり』カレル・チャペック
人生を賭けようとした、というより人生を賭けた
あるカテゴリーの世界においては
チャペックの名前は独特の響きがある。
少し前に偶然手に入れた『北欧の旅』に続いて
『チェコスロバキアめぐり』を手元に引き寄せた。
あらためてチャペックの系譜を辿っているが
やはりナチス・ドイツの波を全面に被った人であった。
ナチス・ドイツがプラハに入城する1年前に病死している。
チャペックの兄は捕まり収容所送りになり、終戦の前に
やはり収容所で亡くなっている。
ドイツのDDの旧市街にあったチェコ料理屋(というよりカフェ&バー)の
あの暗い雰囲気が独特である時期には続けて2次会という趣で
通っていた頃がある。
本物のバドワイザーが飲め、しかも生であった筈である。
あの店でバドワイザーを飲みながら、
冷戦時代の雰囲気を想像するだけでワクワクする何かがあった。
麦酒居酒屋で大声で歌い話すドイツ人達とはちがって、
いつもあの店ではみんなひそひそ話をしているのであった。
我々もやはりヒソヒソと小声で
話をするのであった。
ヒソヒソ話をするためには一人では無理なので
最低限1名誰かと一緒でないと行けないのであった。