『第3次中華旅遊記』北京・成都・拉薩編 英蟯虫

最初から久々に読み返す。

数頁目に横山美香という女の名前が出てくる。

仮名か?実名?で一瞬理解に苦しんだが当時の事を想い出した。

刈り上げ病が再発していた当時の話である。

西蔵に行く前の北京で彼女への手紙の下書きをしていた様である。

当時は本当に無茶苦茶はことをしていたもんである。

後年の自分自身に対するコメントが書かれてる。

 刈上病もここまでくると破滅だよ!
 もっと前を見て生きなさい。

と、まるで他人事ではないか。

西蔵へは当時何をしに行ったのだろうか?
多分死にに行ったのだと思う。
しつこかった生命保険のオバチャンの営業テクにも
反抗することをやめ保険にも入った。
高山病対策として自転車も買ったりしたのがあの頃である。

件の横山美香という女性については
西蔵から帰ってから自宅の電話番号を入手して
夜中に数回話をしただけで
一気に熱は冷めてしまったのであった。

それは多分刈り上げにしているその理由を本人から聞いた
のが直接の原因ではなかったかと思う。

こちらが思い込む以上に彼女は刈り上げに関して
拘ってなかったのである。

それにしても今から思うと深夜の無礼で一方的な電話に
彼女は真摯に対応してくれたもんだと思う。

今頃はすっかりオバサンになっているんだろうと思う。

大体ノートに彼女への手紙の下書きをしてはいるが
住所もきっと知らなかった筈だから
まったく自分自身に対する気持ちが優先しているだけで
本当のところはどうだって良かった恋なのかもしれない。