『マザーウォーター』
少し前に観た『東京オアシス』は最初の高速道路のシーンがダラダラ過ぎたが
この作品はゆっくりした時間の中にも変化があり、作品としては良かった。
ただリアリティがあまり感じられなかった。
一つは慇懃な地元の人が出てこないこと。
ポプラという乳児が出てくるが、哺乳瓶も紙おむつが出てこなかったり、
泣きじゃくったり、転倒したりする事が無い点。
ノンビリと淡々とした大人の時間と乳児の時間がシンクロすることなど
有り得ない。
また食事は美味しいそうなのだが、人間入れるばかりではなく、出すこともあるわけで、
雨も降らないし、暑くも、寒くも無い、ノンベンだらりとした演出は徹底している。
伽奈探しも面白いかもしれない。
これで小林聡美の一連の作品は一段落というところ。