Ducati:916:1993

1993年生まれて初めて所帯を持った。
結婚することが目的ではなく猛妻と時間を共有するための手段として婚姻契約を結んだ。女偏に家と書いて嫁だが、嫁さんというのは大嫌いで、嫁を貰ったつもりはない。配偶者というと色気がないが、まぁつまりは相棒という感じではある。そして私も自分自身一家の主ではなく主人であるとは思っておらず、猛妻もそうは思っていないと思う。ただ昔の旦那様みたいな自由は与えられていると思う。お互い不感症ではなく不干渉ではある。
亭主関白には少しは憧れるが似非フェミニストとしてはジェンダーを言い訳とはしたくないため人間として対等であろうと思っている。

1994年:独逸:ケルンのIFMAケルン・ショーで初めて現物をDucati916を見た。出会うのが遅すぎた。
猛妻に出会う前に916に出会っていたなら全てを投げ打って916と姻戚関係を結んでいたと思う。…とここ拾年そう信じて生きてきた。
それ程、916という存在は偉大で全ての理性を麻痺させる存在である。
駄菓子菓子所詮工業芸術品とは言え、バイクはバイクなのである。
バイクは金で買えるが相棒は金だけでは手に入らないのである。

まぁ相棒を金で買う人間も居るが、それもまたツマラナイと思う。