或る新妻

愛国主義者ぽい好青年の選んだ新妻に、或る日の朝ばったり出会った。

月曜日の朝6時半ということで無防備であったが誰が配偶者なのかすぐにわかった。
至近距離ではなかったがイメージは”翔んだカップル”(漫画版)の杉村さんみたいだと
すぐに思った。長い黒髪で眼鏡をかけたおとなしそうな女性。
 (昔のガリ勉型の女性)・・・漫画の杉村さんは眼鏡を外すととっても美人で素敵な
女性であった。きっとあの新妻もそうであろう、と思う。
流石愛国主義者ぽい青年が選んだパートナーだけのことはある、
と勝手に思い込んだ。

あの朝の少し前の夜、愛国主義者ぽい好青年が新居の最寄のバス停まで
その杉村さんに似た新妻を見送りに行った。
バスが出た後で、愛国主義者ぽいその好青年は立ったまま
バス停の後ろにある生垣&植え込みに向かって放尿し始めた。
長い長い放尿であった。
植え込みの葉から生垣に尿は落ちアスファルトの色を変えたのが道路の対面からも
よく見えた。

御叱呼や雲古、御鳴等々がまだあまり許されない緊張関係にあるのだろうか?
と二人の関係を勝手に想像してしまった。