The thunder bird

数日前の話。

クレヨンちゃんから電話で「サンダーバード何号にしますか?」と
問い合わせがあった。
サンダーバードは1号から始まりせいぜい6号くらいしか
ないじゃん!という話から始まった今回の奥能登行き。

往路はサンダーバードであったが
復路は雷鳥号であった。

武流様に25年前に大阪駅で見送ってもらった時には雷鳥
金沢に旅立った。

その後、東金沢の停車場で真夜中に特急の社内清掃を続けた。
その金でCBを整備し夏旅の資金にした。

雷鳥のトイレというより便所のあの独特の薬品の匂いは
全然変わっていなかった。

大阪にまた帰ってきた。

久々に鞄を買おうと阪急百貨店に入った。

別嬪さんのねぇちゃんが寄ってきたので無視せずに話しをすると
研修生で何をお探しですか?と聞く。

用件を言うと「この建物ではなくメンズ館です」という。
そのメンズ館の近くまで道案内してくれるという。

そのメンズ館というのがとんでもないところだった。

鞄屋を探したがそんな店はなくブランドもんの店の集合体であった。

それもまた間抜けなデザイナーが設計したそのまんまで
やれ動線や視線やと自意識可能も甚だしい構造であった。
5階くらいからエスカレータで降りてこようとするとグルグルグルグルと
楕円形の店内を螺旋状に歩き続けるしかないのである。
閉店まで1時間もないのにそんな間抜けなことをしている
時間は無いのである。

あやうくバターになりそうであった。

やたら意図的なデザインは抜けがなさそうで
その実抜けだらけである。

暇つぶしの連中ならともかく目的を持ってきた人間にとっては
効率が悪いのである。

結局ロクな店もなくメンズ館を後にした。

男性客は話かけられるのは嫌いだ!とか言う理由でどの店の
すかした兄ちゃんも全然声をかけて来ない。
「鞄を探している」と言いたいが
顔を合わせても視線を避けてしまう。

所詮はド素人の考えたマニュアルどおりの間抜けな対応である。

こっては滅多にそんな気にならないが
色々とあり新しい商売用の鞄と靴を買って帰るつもりだった。

だから結局阪急百貨店は駄目になって
また同じことの繰り返しなんだろう、と思った。