蟹工船
■蟹工船
小林多喜二の原作を最初に読んだのはもう30年以上前のことだ憶えている。
数年前に『蟹工船』が爆発的に売れていた。
昨年の或る日の朝、デニスホッパー死去とiPadを買うための行列が同時にニュースとして
報じられていた。
或る時代の終わりと始まりではなく、何かの節目を感じた。
そして今年。
相変わらずの政治屋と官僚どもの破廉恥なドタバタ喜劇が延々と続いている。
損得より善悪と言うが、株主の大半は善悪より損得だけで金を投資しており
今でも原発を容認している。
節電節電と言うが、需要家に電力を安定供給する義務があるのにも関わらず
それをしない契約不履行の実態。だったらその分値下げしろと言いたい。
電力が足りない足りないだから原発が必要なんだ、という茶番脚本。
昭和からずっとちょんばれの事実をまだまだ延々と続けている連中。
よほど美味しい商売なんだろうと思う。
蟹工船の時代とその実何も変わっていない。
むしろ複雑で巧妙になってしまった分もっと厄介なのである。
単純な資本家と労働者という関係ではなく、金を出せば株主という名の投資家に誰でも
なれる時代だからだ。