200X年秋 プラハにて。

あれから彼女と再会を約束したままお互いに音信不通になっていた。

ところが人生は謎に包まれている部分かあったり奇縁があるから楽しいのである。

何の偶然からか僕達はプラハで再会することになった。

ヴルタヴァ川にかかるカレル橋の30聖人の13番目の聖人のところで
待ち合わせをしていた。
 (教会での待ち合わせはよくしたが橋の上というのはあまり経験がない)
但し肝心なこと、右岸から13番目か左岸から13番目かは決めずにいた。
少しの行き違いがあったが再会を果たした。

カフェ・モンマルトルやカフェ・ルーブル等のガイド・ブックに
掲載されているようなカフェは避けて裏路地のカフェに潜り込む。

話は尽きないが何処から、何時の分から、何を話せばいいのか迷う。
先ず麦酒といきたいところだがせっかくのカフェなので熱い珈琲を堪能する。

まだ日が高いので馬車に乗り市内をブラッと回る。

旧市庁舎の脇の路地にあるカフェで一杯目の麦酒を飲む。
 先ずピルツといきたいが本家のバドワイザーで喉を湿らせる。
 何杯か飲んだところで時間が来たので劇場に人形劇の小品を
観に行った。
 すっかり日が沈みかなり肌寒くなったので我々は石畳をゆっくりと
歩き火薬庫の脇を抜けて地下にある食堂へ駆け込み、
 熱いキツネうどんに一味唐辛子を大量にかけて食べた。

さて、次は何処に行こうか?

 というところで目が覚めるのであった。