『ヴォイセズ/ヴァニーユ』 赤坂真理  『欲望』小池真理子

『ヴォイセズ/ヴァニーユ』 赤坂真理 

定価495円の講談社文庫をかっては10.90€で販売していた。
ゴミ箱に捨てる予定のものを3€も出して買った。
航空機と聴覚に関わる話だったからだ。
まぁ色々な職業があるもんだと思った。
頭の良い(或いは良さそうな)人の書く文章だと感じた。
(申年生まれの作家で知識をなんでもかんでも詰め込んだ軍事モノの小説をかって大金を出して
買ったが数頁読んでその作家の人となりを感じて、全て捨てたことがある。
 あの作家とは対極の作家であるように感じた。勝手にそう自分の中の記憶でカテゴライズしただけなのだが。)
 (あの糞作家の名前は出てこない。まぁ彼が誰だっていいのだが)
まぁ我々が普段あまり関係の無い業界の話なので売れたのかもしれない。
多分作家の知人・友人にそんな業界で働く人がいて、その人からの話をベースにして書いたのだろうと思う。
何か着想を得てから取材してマス目を文字で埋めていったのとは違うような感じがした。
まぁどんな因果関係があろうが作品としてはどうでもいい話である。


『欲望』小池真理子

またまた真理子と真理の交点みたいな話である。
こんな作品を何故今までストックしていたのか?と疑問であったが…。
途中で、もしかしたら以前観たことのある作品ではないか?と思った。
最初の原作:小池百合子というところで、あれれれれ、と思った。
でも昔観た筈なのに全然何も思い出せない。
途中、なんだか見覚えのある情景が出てきたので、既視感覚の確認が出来た。
それにしても所謂昭和の価値観がベースとなっていて、そしてそれが欲望につながっている。

共通するテーマとしては村上春樹の『ノルゥエイの森』の話の中のキズキが自殺したり、
類似話で鼠が自死したりと同じ類の話である。
村上は『1Q84』で身体を遺伝子が利用している云々の件を書いているが、自身の私生活では
今のところ結果的に自身の遺伝子を残せてはいない。
読んでいて作家自身の自己矛盾を感じてしまう。
(この話は別途書くことにしよう)

便利なもので検索すると以前の日記(というより記録)がすぐに出てきた。
  ↓
http://d.hatena.ne.jp/ei_gyong_chung/20081103